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会場係を担当して

 

会場担当委員長 武本光正

 

私は会場委員長という初めての大役をいただきました事を感謝しています。また、不慣れな点、皆様方にご迷惑をかけした点を深くお詫び申し上げます。何はともあれ、2/12〜2-16まで5日間の大会を無事終了できてホットしました。日本卓球協会の方々のご指導のもと、曲がりなりにも任務をやり遂げられた事をお礼申し上げます。今後とも尚一層の努力を致しますのでご指導のほどお願い申し上げます。

 

◇大会運営でよかった点
?@設営時、今回は学連から10名の大学生が参加協力してくれた事。準備作業が大変楽になりました。
?AID力一ドチェックは卓球とは関係ない方々にお願いしたため、“顔パス”などの不正もなく大変よかったと思う。
?B準決勝時のコート配置換え準備作業は、審判長自ら共同作業をしてくれたので大変スムーズに、短時間で完了した。
?C後片付けは手順書通りで、全員で行い、思ったより短時間で作業が完了した。
?D会場内を飾った花の鉢の水のうけ皿を購入してもらった。小さい事かもしれないが、水やり担当者にとっては大変有り難かった。

 

◇大会運営で悪かったこと
?@一般観客の入口の矢印指示が準備できてなかった。コピーして各所に配付したが、事前準備で勉強不足だった。
?A2回観覧席および通路側のコンセントを使用してビデオカメラの電池充電をしているのが見受けられた。禁止表示もなく、その後からコンセントを赤テープで塞ぎ、英語表示も入れて使用禁止の注意書きを付けた。
?B飲料用の冷たい水がでるウォータークーラーに表示がなかったので、英語でWater Coolerの表示をつけたところ、外人に大変好評だった。
?C表彰式の椅子の配置と花の置き方を何度も変更したのは自分でも大変見苦しいと思った。命令系統を一つにする、事前に徹底する、などが必要と思った。
?D表彰式の個人別順位の案内が十分とはいえなかった。誰がどの選手を誘導・案内するのかの徹底が不十分だった。
?E会場係は、男子1名、女子3名でしたが、男子の役員がもう少し多くいると助ったと思った。何と言っても重いものを動かす仕事が多いためです。
以上

 

お琴による式典の盛り上げ

 

式典委員長 織部幸治

 

式典委員長として開会式・表彰式・閉会式の運営進行の担当を引き受けた時にまず頭に浮かんだ事は荻村伊智朗氏の事だった。荻村氏はこの大会を愛し、毎年正月になると張切っていた姿が目に浮がぶ。たぶん荻村氏は世界中からやってくる若者達に会うことが本当に嬉しかったのであろう。
次の世代のスターたちを育てることは、どのスポーツにとっても大切なことだが、卓球は(財)日本船舶振興会(日本財団)のご協力を得て地球ユース大会という21歳以下の世界のトッププレーヤーの研鑚の場を実現できたことは大変幸運なことだと考える。現在多くの世界的スターは、この大会で貴重な経験を持つことができた人達である。この大会に燃えて日本にやってきた選手達を日本人として暖かく迎えるために、私は「琴」の音による入場行進を考えた。そして、琴の演奏を「柳絃会」を主宰されている岸野信子氏に依頼した。氏は青山学院大良大妻女子大学でも若者達に琴の文化を伝えておられる。また、ご自身でも卓球を愛する音楽家で、「入場行進の音楽をお琴の演奏でお願いしたい」という私のあきれた申し出を快く受け入れてくださった。実は、岸野氏は荻村氏の卓球のお弟子さんで、「色々むつかしくて、やっかいな問題もありますが、荻村さんの愛したこの大会を気合いをこめて引き受けたい」と言ってくれた。72歳、師籍50年の迫力ある言葉に勇気づけられた。
演奏曲についての打合わせで、私は岸野氏に「開会式は荻村さんがニコニコして選手達を本当に嬉しそうに迎えている様子をイメージしてきめてください。」「閉会式では、決勝が終わった直後から表彰式が始まる間、力を出しきった選手達を祝福し、そして観客が決勝戦の興奮を持続できるようにお願いします」とだけ注文した。
開会式は、選手が宿泊している「ホテルパシフィック千葉」の宴会場で行われたので、音量は十分だったが、閉会式では体育館の広さに対してやや小さかった気もした。しかし、私はお琴の柔らかい音色は選手達を静かに包み込み、閉会式のお琴の演糞も大成功であったと感じた。何人かの外国人選手は若いお琴の演奏家と記念擾影をしていたのが印象的だった。

 

式典委員長の私が、式の司会を担当し、副委員長の榎並氏に通訳をやってもらったのは、我々自身も卓球を愛する仲間であり、選手達と直接関わりたいと考えたからである。しかし、大会直前にインフルエンザの猛威を受け、開会式と前夜祭を39.3度の高熱を無理して担当し、あげくのはて榎並氏にもインフルエンザが移してしまい、閉会式での氏のつらそうな姿はまことに申し訳なかったと反省している。

 

 

 

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